明けましておめでとうございます。
本年もお付き合いの程、宜しくお願い致します。
さて、最近人手不足の話を今まで以上に多方面の方から聞く機会が増えました。
中小零細企業はもちろん、大企業でも人が採れないという話をよく耳にします。
人が採用できないという一方で、転職活動がうまくいかないという話もよく聞きます。
超売り手市場と言われている状況で転職できないとはどういうことかというと、お互いの求めているものが一致していないというケースが非常に多いのです。
例えば、「人が採れない」とは、「良い人が採れない」ということであって、求めているレベルに達した人が採れないということです。
誤解を招く言い方になるかもしれませんが、都合の良い人がいないということです。
中小零細企業のブラック企業に勤めるぐらいならニートのほうがマシだとい人も増えてきたのではないでしょうか。
もちろんブラック企業は論外の話ですが、働く側の希望水準も上がってきたという感じがします。
そうなってくると、よく聞くダイレクトリクルーティングやリファラル採用とかそんな話ではなくて、もっと根本的に解決していかないと「欲しい人は」採れないということです。
あまり偏見は好きではありませんが、これまでの企業は「人なんかいくらでも変わりがいる」という感覚が抜けていません。
現実は、「もう変わりはいない」ことを認識する必要があります。
まずは「今いる人をいかにうまく使うか」で効率を上げること、そして辞めないように手を打っていくこと、これが大前提です。
そして、理想の1人をずっと探しているのではなく、今採用できそうな人をどうやってレベルアップさせるかに注力するべきです。
ある会社の採用責任者がこんなことを言っていました。
ある部署から人を採ってほしいと頼まれ人材紹介会社に依頼をしたが、10人面接しても採用に至らない。理由を聞いても経験が…や年齢が…と言われて不合格。
こんなことをやっていると、人材紹介会社は紹介してくれなくなります。
だったら最初から内容を絞るべきだし、そもそもそんなめんどくさい会社より決めてくれそうな会社に紹介する方が、成約率が高くなりますのでそっちに注力したほうが営業マンの成績は上がります。
要は、本当に採る気があるのか、ないのかということです。
人事としても人材紹介会社としても応募者としても、一番迷惑なのが採る気のない求人で、振り回されるだけで誰もいいことがありません。
こんな求人や足元を見た求人ばかりが、求人サイトや求人誌、ハローワークに溢れかえっていて有効求人倍率だけが踊っているように見えてなりません。
原点に立ち返って、「本当に人が欲しいのか」考えること。
欲しい人は、「本当にこのスキル・経験がないとできないのか」を考えること。
また、「いつまでに採用できないと、どういうことが起こるか」を考えること。
この3点がしっかりと決まっているのなら、理想通りのベストではないけれど、ベターで落ち着くのではないでしょうか。
最近はなんでもかんでもベストを求められている気がしますが、私たちが入社した頃なんかそんなに使える人間じゃなかったはずです。
何が大切かをもう一度ゆっくり考えてみるのはいかがでしょうか。