大企業は良く知りませんが、中小企業の総務部長は守備範囲が広いことから悩みをいっぱい抱えています。
単純に考えても
- 人事
- 勤怠管理
- システム
- 固定資産
- 冠婚葬祭
- 福利厚生
- ISO
- 就業規則
- 法務
などなど、上げればきりがないぐらいあります。
私の経験した会社は、ここに経理も入ってたり非常に広範囲でした。
これ以外に一番厄介なのが、社長をはじめとした経営層との調整です。
そこには、絶対にしゃべれない表にできないことが多数あって、闇で動くこともしばしばです。
闇で処理する総務部長案件
基本的には、他の人に喋れないもので物事がうまく行くように調整することが多いですね。
事務所・営業所・工場等の準備
これは、異動が絡むのでだいたい裏で動きます。
まだ新設はいいのですが、閉鎖や移転は従業員に動揺が広がりますので、特に慎重にやります。
新しい取引先との契約や仕事の段取り
これも上のと一緒で、誰がどの部署でどうやってやるか等ブツブツ文句が出るのと、異動が絡むからです。
製造業の場合は、特に新しい仕事はノウハウがないので、めんどくさがるリーダーが多い印象です。
また、品質管理がうるさくて面倒です。
人間関係
上の2つは会社が大きくなったり目に見えて変わるものなのでいいのですが、一番厄介なのがこれ、人間関係。
特に種類も様々で、人間同士揉めます。むしろ揉めたら総務部長案件です…。
そのなかでも
ハラスメント案件
私の経験では、ありがたいことにセクハラやパワハラは結構ありましたが、大きく揉めたものはありませんでした。
やろうと思えば、即解雇に該当するようなものや、訴訟になってもおかしくないものもありましたので、揉めなかったのは本当にありがたかったです。
基本的には、なるべく早く対処すること、これに尽きます。一回揉めたら、他の仕事殆ど止まるし、影響範囲が広く噂話もすぐ広まり、評判にも関わります。
まあ、一番パワハラだったのは社長だったりしましたけどね。その場合は、やりようがないので社長にお任せです…。
うつ病はじめメンタル案件
これは困りました、本人は働きたくて会社に来るけど、体調不良で倒れてしまう状態で、よくよく聞いてみると精神的なものでした。
長期の休職させても、医師の許可のもと復帰した時には、またすぐ同じ状態に戻ってしまいました。
会社としては、働いて欲しかったけれど、健康を最優先に考えて結局は家族とも話をし、双方同意のもと退職という形になりました。
使えない社員案件
本当は、さらっと証拠集めて解雇っていうのがスジだとは思いますが、なかなかそうはいきません。
また、中小企業は、各種助成金を貰っていると思いますので、それが支給されなくなるわけで安易に「解雇」を進めるわけにもいかないのが現状でした。
しょうがないので、円満に自己都合退職に誘導していくなんていうのも裏で動くお仕事です。
転職する人の引き留め案件
私じゃなくて直属の上司がやれよっていう話もあるんですが、直属の上司が話をしても止まらないから止めてくれっていわれても無理だろと思いつつも、代わりの補充人員を入れるまで引っ張るのがお仕事でした。
正直ブラックな会社でしたから、辞める理由は至極ごもっともで止めようがあまりなく、少しずつのばしのばししてました。
もちろん、中にはうまく止まった社員もいましたが少数派で、自分の力不足も感じるお仕事でした。
社長・創業家の会社以外のお願い処理
意外とこれがまた多かったりします。
自宅のパソコンが…とか、自宅の○○が…とかの案件が結構ありました。
公私混同といってもいいのですが、気に入られておくのは損なことではありませんので、ちゃっちゃかやってました。
さらに特にめんどくさいのが、所属団体へのお手伝いや代理出席。
ライオンズやロータリーや経済団体等社長をやってればだいたい一つは入ってるこれらの団体のお手伝いです。
ここらへんの人たちとは仲良くなっておくと自分のプライベートでも活きてきたりします。
まとめ
ざらっと書いてみたけど、どうでしょう思い当たることが結構あるのではないでしょうか。
基本的には、めんどくさい物を闇でさらっと処理できるのが、デキル総務部長でしょう。
最後のなんていうのは、信頼してもらってる証拠でもあるのでやっておくと思わぬいい事があることもあると思います。