部長級を外部から採用すると大体うまく行かない

部長級を外部から採用すると大体うまく行かない

これは私が10数年経験してきた中で、今まで一度もうまく行った試しがありません。
部長級といって会社によって環境がだいぶ違うと思いますので、箇条書きにします。

  • 10人-50人ぐらいの部署
  • 総務部長や生産管理部長や品質部長、製造部長or工場長ぐらいのイメージ
  • 部長の下に課長などのリーダーが1-3人程度

中小企業の1つのグループだと思っていただければいいと思います。
これまで10人程度管理職として採用したことがありますのが、混乱しなかったことはありません。
どう混乱したかというと、例えば製造現場では生産計画通りに作っても間に合わなかったり、部品の手配が追いつかなったかったりと現場の事をきちんと調べもせず、「今まではこれでうまくいった」という成功体験だけで判断する方が多く、今の会社に合わない方法をとることで、混乱していました。

どの部署でも失敗の理由は明確で、これまでの経験だけで判断する人が圧倒的に多い事と大企業と違って使えるリソースに限りがあることが理解できないようです。
部長級ですから、大体40-50代ぐらいの方を採用することになると思いますが、もう新しい文化についていけない方が非常に多いということです。

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これが、製造関係だけに多いかというとそうでもなくて、総務でも人事でも同様なことが起こります。
特に入社して間もないころは成果を上げようと大胆な改革を行いますが、失敗します。
やはり現状把握不足で、何故今までこのような制度を運用しているかということを考えずに行動してしまいます。

また、中小企業の経営層に多いのですが、いい大学に出てるから・有名企業にいたから等にとらわれて、「実際に何をどのように変えてもらいたいからこの人なんだ」という肝心なところが抜けてしまう人の多い事。
なかなか中小企業には東大や京大をはじめとした高学歴な方や大手企業の方が来ることはないため、なんかありがたがってしまうようです。

大企業の方をひとくくりにダメだということではなく、大企業の仕事の仕方と中小企業の仕事の仕方が違うことがわかっていない人が安易に中小なら高待遇で入社できるという風に考えることが問題だと思っています。
面接ですからある程度かっこつけたいところなので気持ちはわかりますが、最初の印象が良い人ほどうまくいきません。
なので、最近私が面接するときは最初の印象が良い人は警戒して慎重に見るようにしています。
また、製造現場などでは実際に現場を見せて、触らせてというようにできるだけ近いところまで連れて行き、意見を聞くようにしています。

人を見極めるというのは本当に難しくて、いつまでたってもうまくなった気がしませんが経験を積み重ねて大失敗だけはしないように努力し続けるしかないと思います。
また、ある程度は想定よりできないと考えておいた方が、後々気持ちが楽になると思います。

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